『若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』に掲載された重信の特別寄稿によれば…
72年3月、PFLP事務局に日本からの国際電話がかかった。
「『3時のあなた』の山口淑子と申します。赤軍派(正確には連合赤軍)が仲間を殺したのを御存知ですか。山田孝さんご存知ですか。この方が殺されました。あなたの御意見を聴かせてください」
重信房子は、連合赤軍による粛清リンチ事件を、日帝の手先であるフジテレビによって知らされたという。重信はその場でしゃがみ込み泣き続けた。
すぐに親友の遠山も殺されたことを知ることとなる。
夫の奥平は、号泣し、長征の一節を繰り返し読み続けたという…。
雪の降る日に巡る思いはあの時に
なぜ我でなく君だったのか
『ジャスミンを銃口に 重信房子歌集』より