「美しい日本」でありますが、そのお国の一大事である大東亜戦争中、実は姦通事件が多発していたわけであります。姦通とは、いまで言うところの不倫ですな。
1947(昭和22)年10月に廃止されるまで、不倫は2年以下の懲役となっていたわけです。
お国のために命がけでやっている兵隊さんの奥さんがヤッテやがった(亭主も戦場で中国人をレイプしていたんですがね)なんてーのは将兵の士気に非常に影響するわけです。それで、戦時中は姦通事件としては扱わない。そこで、考え出されたのが「住居不法侵入罪」。最近ではビラ配りの不当逮捕に利用されておりますがね。
ところが、毎年その数が上がってくる。
そこで鬼も黙る「憲兵隊」では、軍医学校に相談したんですわ。
軍医学校では、オナニーの機械をつくったらこの問題は解決するのじゃなかろうかと。そこで、昭和8年、警視庁が検挙したセックス・オブ・セックス≠ニいう機械がある。これは、エボナイトであのかっこうをつくって、バイブレーターがついている。いま大人のオモチャのはしりですね。それをつくって、8円ぐらいで売り出して、発禁くらって姿を消したんです。じゃ、警視庁にあるセックス・オブ・セックス≠持ってこようというので、軍医学校にそれを持ってきて、あれこれハトクビ会議の結果、その似たものをつくっちゃった。これはぼくにいわせれば、空閨用特殊兵器じゃないかと思う。非常にいいものを完成した。ところが、困ったことに一軒一軒「いりませんか」と聞いて歩くわけにいかない。さすがの粋をきかした憲兵隊の名案も、そこでお流れになっちゃった。
証言されているのは、戦前、戦後と警視庁でご活躍された小野さんというお役人でございます。聞き手は小沢昭一。名著「陰学探検」より貴重な証言でございました。
それにしても、憲兵隊と軍がバイブレーターの開発に真剣になっているさま……微笑ましいような、寂しいような話の中に、人間が異常になる戦争の狂気が隠されているような気がしませんかねぇ。
もし憲法9条が改悪され、自衛隊が米軍と世界中で戦争する事になれば、新型バイブレーターは防衛省にて開発されるのでしょうか……。慰安所で有名な日本軍の美しい伝統は受け継がれそうですな。






王目的>>盲目的
-------以下引用---------
婦人本来の美徳であります徹底的な愛は、兎角一面に於いても王目的であり、熱狂的であり、偏狭である恐れがあるのであります。一時的の愛に溺れて、永遠の幸福を忘れたり、或はあるものを偏愛するとかいうような事例がないではないのであります……詰らぬ劣情や、一時的の感情に左右されての事が多いのであります。此の偏狭な熱狂的な愛は、婦人として最も慎まねばならぬ所でありますが、殊に主人の留守中、ないしは主なき妻として、深く深く慎まざれば、己れ自らが身を誤る基いとなるのであります。
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とまあ、こんな調子で124頁の小冊子はうめつくされているのであります。
つい最近、「石原特攻映画」の感想を書いたブログで、こんな投稿コメントを見ました。
[遠い親戚に、特攻で戦死した者がいます。
(中略)特攻前に女学生を輪姦し、その女学生が妊娠して自殺した事件を知ってますか? 兵士に麻薬を打ち、強制的に戦闘機に押し込めて特攻させた事実を知ってますか? 映画は、特攻隊の暗部は無視され、いい部分だけすくいあげてます]
いろいろあるんでしょうな。
なにせ、どんな時代にも生きているのは生身の人間なのですから……。
首都圏の住民は一番近くで長野県の長野市松代で慰安所の話を聞くことが出来ます。
私が幼い頃は、別に語り継がなくても、父母や祖父母が戦時中の思い出話を普通にしておりました。
ある日こたつに首まで入って漫画を読んでおりますと、
祖母と近所の同年輩のお婆さんが、昨日テレビで見た戦争物のドラマの感想を話すのが聞こえてきました。
「アレはウソだよねえ」
「あんなことしなかったねえ」
どうやら、復員してきた兵士に、待っていた奥さんが泣きながら抱きつくシーンについてのことのようです。
「帰ってきたらまずタライでさんざん行水させて」
「そうそう、特に股ぐらは念入りに」
「どこで何してきたかわかりゃしないんだから」
「それからでないと家に入れなかったよねえ」
(元は方言ばりばりですが、標準語に翻訳しています)
母親なら抱きついたかもしれないけど妻はそんなことしない…という話で、
当時の私は良く飲み込めなかったのですが、今ならわかります(母親は息子とセックスしませんからね)
こういう庶民臭いドラマのない話はあまり語り継がれないようなので、ちょっと書いてみました。
乱文多謝。
洗って、2回以上使える粗悪品だったようだが……