2006年09月01日

映画『雷撃隊出動』

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敗戦色濃い44年末に上映された、海軍省と大本営全面協力の特攻賛美、プロパガンダ映画。

全国1千万の戦争大好き人間なら見ろ。

ツタヤでレンタル中だ。http://www.jmdb.ne.jp/1944/bt000480.htm

まあ、大戦マニアならよだれものの飛行機が当たり前だが、実機で登場。

零戦はもちろんのこと、主役の艦上攻撃機は97艦攻に「天山」が登場。スマートな機体「天山」の雄姿は恐ろしくカッコイイ。空母「瑞鶴」(映画公開時には沈没)からの発艦シーンは涙モノだ。これが駄作ばかりの日本軍とは思えないほどシビレます。魚雷投下シーンももちろんある。
それに97式大艇の着水シーンも貴重。他に駄作爆撃機1式陸攻も登場。意外なところが開く風防に注意。

とにかく本物が縦横無尽に飛び回る姿が拝める。それだけでも見る価値がある。

さて肝心の内容だが、雷撃の神様と呼ばれる3人の海軍少佐を通し、絶望的な日本海軍の戦いぶりを描く。

なんせ公開が大戦末期の44年12月。日本海軍は負け戦を続け、ベテランパイロットの殆どが「靖国の英霊」と散っていた。

映画では、驚くべきことに、肝心要の飛行機が足りないことを堂々と描いている。主人公3人の航空部隊も、「飛行機」がなくて、某南方の孤島、陸に上がらされる始末。こんなことを描いて良かったのか??

鬼畜米英は、卑怯にも「土人」(映画での表現ママ)の教会を機銃攻撃。あわれ土人は女子供も殺される。

「雷撃とは敵に体当たりすることだ」

主人公の少佐は力説し、無謀にも駄作機1式陸攻での夜間雷撃を鬼畜米帝機動部隊に挑む。

しかし、敵のレーダーの威力で、殆どが被弾。その殆どが敵に体当たり、大戦果を上げるも、ほとんどが海の藻屑と散っていった……。

雷撃隊出動の歌
作詞 米山忠雄・作曲 古関裕而 

母艦よさらば 撃滅の 翼に映える 茜雲 かえりみすれば 遠ざかる 蓋(まぶた)に残る 菊の花

炸弾の雨 突抜けて 雷撃針路 ひた進む まなじりたかし 必殺の 翼にかかる 潮しぶき

天皇陛下 万歳と 最後の息に 振る翼 おおその翼 紅の 火玉と燃えて 体当たり

雲染む屍 つぎつぎて 撃ちてし止まん 幾潮路 決死の翼 征くところ 雄叫び高し 雷撃隊



当時の国民は、これを観て、何を想ったか?
「1人が10人の敵を倒せばいい」

その後、日本は1億国民皆特攻の狂気へと進む。

シンゾーは「自分の命を捨ててまでも護るべきものがある」などとゴーストライターに書かせているが、その「特攻」を若者に命令したほとんどの者は、責任を取ることもなく戦後も生き恥を晒し、靖国に祀られることはなかったのである。


ラベル:靖国 海軍
posted by 死ぬのはやつらだ at 23:21| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 大日本帝国と戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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