2009年02月03日

【宮崎学】 忘れ去られた道警裏金問題 その後どうなっているのか?

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道警の裏金問題。

あれほど世間を騒がせた警察による組織的な裏金つくり。
それを追求した道新は毎日のように道警の告発記事を掲載した。
http://www5.hokkaido-np.co.jp/syakai/housyouhi/document/

JCJ大賞、日本新聞協会賞、菊池寛賞、新聞労連ジャーナリスト大賞などなど、数多くの賞を貰った道新はジャーナリストの希望でもあったはずだ。
http://anarchist.seesaa.net/article/113631458.html

いつしか時は流れ、あれから5年目を迎える。
道新は、あの勢いを失い、道警の圧力とガサ入れにより追求記事を止めてしまった。終いには名誉毀損で逆に訴えられている。

なぜそうなったのか?
前回の続きで、
http://anarchist.seesaa.net/article/112996098.html

また宮崎学の話をお届けする。


宮崎 北海道警の北海道新聞に対する名誉毀損裁判ですね。
北海道新聞の記者2名と北海道新聞、講談社(週刊現代)、それと旬報社という出版社、この2人と3社を道警OBが名誉毀損ということで被告にするわけですが、相手が訴えた本(「警察幹部を逮捕せよ!泥沼の裏金作り」)の中には、私も大谷昭宏も名前を出しているんですね。この2人に関しては訴えてこないんです。
こんな差別は無い。(大笑い)
とんでもない差別ですよねこれは。人をなんと思っているのか、ということで、こちらは裁判に補助参加という参加の仕方をとりましてね、被告にあえて立ったんですね。俺もやっているんだから、俺たちも訴えろと。すると「いやだ」と向こうが云ったんですね。(笑)
「何で嫌なんだ」と云ったら、答えられない。
裁判所としては、裁判への参加を認めたわけです。
http://blog.livedoor.jp/cefh/archives/51092794.html
私はあえて被告の身になったので非常に喜んでいるわけですが、相手は非常に嫌がっているわけなんです。(笑)
最近の傾向でメディアの問題なんですけれども、警察官不祥事に関する対抗するマニュアルというものを、警察はもう作っているだろうと。警察内部における監察課あたりがマニュアルとして持っているでしょう。
警察の不祥事は組織的なものですが、不祥事は個人がやったことになるんですよ。最終的には個人を特定し、その事に関して記事が書かれると、名誉毀損で訴えることが非常に多くなって、それでメディアのほうが萎縮してしまっているということがあるわけです。
僕や大谷があえて被告になろうとしたのはですね、メディアのほうが北海道警の場合は名誉毀損で北海道新聞を訴えると、すぐ和解してパンパンと手を打つというあり方が眼に見えたものですから、それはさせるまいと。
たぶん不祥事が発覚したときに名誉毀損をかけることでメディアが共鳴現象を起こすことを防げ、というものがマニュアル化されているんだろうなと思いますね。
これから暴かれた警察官の不祥事に対する警察からの名誉毀損の告訴が増えてくるだろうと思います。
北海道警の場合はたまたまOBだったわけですけども、警察を退職するのを待ってすぐに訴えてきた云うのがあったんですが、広島県警の場合は現職警察官が週刊現代を訴えた名誉既存事件がありますね。メディアのほうの萎縮が起こってきているというのが現状じゃないでしょうか



寺澤 いま云われた道警の裁判は訴えているのは元道警の総務部長ですが、組織を挙げての裁判だろうし警察庁も支援しているのだろうと思いますが、北海道警察のウラ金をあれだけ北海道新聞が追求していて、ある時からバタバタと崩れていくわけですよね。
道警の裏金問題を追及していた道新の高田昌幸記者って警察の告発シンポジウムなんかに私や宮崎さんと一緒に出て「警察はおかしい」などと発言していたのがどこにも出てこなくなっちゃって、「あの人、どうしたんですか」などと僕もよく訊かれるわけなんですがどうしてああなってしまったのか。
まがりなりにも道警は裏金の事実を認め道に9億円という金を返したわけですよね。これまでの新聞史上にないほど、警察による犯罪を書いていたわけですけれども、負け方が激しいというか、お釣りまで出ているほどですが、どうしてこうなったんですが?


宮崎 これなんか寺澤君と議論するテーマの一つである、記者クラブ制度のもっている問題です。北海道新聞というのは地元で圧倒的なシェアを持っているわけですね。道警記者クラブというのは北海道庁記者クラブと重なっているわけです。北海道新聞ですから北海道のことをたくさん書かなきゃいけないという宿命みたいなものがあるわけです。他の新聞は共同とか時事から配信されたのを買ってくればいいわけですけれども、地元ネタというのは自分らで取材しなければならない。ところがメディアというのはほとんど官庁の発表をそのままなぞって配信しなけらばならない。自分の足でネタを稼いでくることは人員的にできない。だから、官庁が発表するネタの中で面白そうなものがあればフォローしていくという。情報のスタートは官庁の公表発表に頼らざるを得ない。道新は、そこのところの蛇口を閉められる可能性があったわけで、現に閉められたわけです。
いま考えてみるとヤバイんじゃないのということで、だから謝っちゃうよということになるわけです。
謝るにしては1000本くらい北海道警の裏金問題の記事書いたんですから、その幕の引き方としては相当考えなければカッコ悪いことになるわけで、それで、北海道新聞の幹部、あるいは広告代理店ですね。北海道新聞の広告というのは年間契約でほとんどが電通とか博報堂から最初にポンとお金を貰うわけですよ。それをスペースを取った分を広告代理店が再販していく、そういうやり方とってますから、今回の道警と道新の問題と云えば、北海道新聞にはその電通から毎年でている金に関わる横領の可能性がある、ということで道警は道新にガサ入れをかけるわけです。それと同時に捜査は道新の広告局なんだけれど、道新本社は勿論東京支社にまでガサ入れをかける。さらに、ガサ入れは電通まで行くぞ、という恫喝をかけるわけです。皆さんご承知のように、新聞の購読料というのは大半が新聞販売所の経費な訳で、新聞社と云うのは広告料収入で成り立っているわけです。広告代理店がやられれば終わりな訳であって、まして不祥事がらみで電通までガサ入れするぞと云われれば、これはアウト、お手上げだと云うことでなっていたんだろうなと思います。
でも、それはマスコミとして良かったのか悪かったのか、などという青臭い議論をしてももはや始まらないことなのであって、もともとメディアなどというのはそんなものなんだ、と俺は考えているわけですけれどもね。
結局、裁判でも私たちが参加してケンカする相手は警察が雇った弁護士と法廷でやり合うことはあっても、一番やりあっているのは北海道新聞が雇った弁護士とやりあっているわけです。
だから非常に楽しい。補助参加は大正解だったと。
これから先も、警察が不祥事を隠そうとして名誉毀損を訴える方法をマニュアル化したように、我々のほうも補助参加という方法をマニュアル化して、どんなところでも因縁をつけて裁判に参加していくと。そのためには金がかかると。


高橋 補助参加には具体的にどのくらいかかるんですか?


宮崎 もう、200万から300万くらいかかてるよ。東京から毎回弁護士を飛行機に乗せてやっているわけだから。でも道楽だからね。道楽には金がかかりますよ。(笑)
これも仕方ないことであって、どっかで合法的な恐喝を考えなきゃいけないわけであって。


寺澤 あの裁判、大谷さんと宮崎さんの補助参加が決まった後なんですよね。道警と道新で取引したのしないのと、云う話が法廷でだされたのは。
宮崎さんらが補助参加することになって、元道警OBの佐々木友善氏が暴露戦術に出てきたわけですよね。
実は道新に裏取引を持ちかけられていて、「提訴してくれても良いのですが、そのあと和解しましょう」ということを道新の幹部が喋ったことを全部テープに録られていてですね、それをいきなり出してきたわけですね。かなりカッコ悪くて、何度も会っていて、それを全部録音されていた。こんな間抜けな新聞記者がいるんだなぁと思ったんですね。


宮崎 取引したというのは、諸刃の刃でね。北海道新聞と云うのは偉そうなこと書いてても裏取引を持ちかける姑息な新聞だと彼らは言いたかったんだろうけど、実は道警が裏取引をしようとしていたんだ、と云うことなんですよね。
それにしては、何で俺のところに裏取引に来ないんだろうな

(場内大爆笑)
金額によりけりだろうな。(笑) でも、俺はそんな難しいことは言ってないんだよ。


寺澤 もうそろそろ、この裁判は結審なんですよね。どういう感じで終わるんでしょうか、宮崎さんの見立てで?


宮崎 今回の映画『ポチの告白』でも裁判官の体質みたいなことが抉られていると思うのだけれど、ようするに裁判官にとってみれば警察というのは善なんですよ。だから、たまたま悪いことをすることはあっても、全体としては非常に善意の集団であると云うことが前提なっていますから、裁判官の判断としては負ける可能性が高いと見てますけれど。
そうなってくると、北海道新聞の記者2名は会社の云うことを聞かないでがんばったわけですよ。で、ここに対する処分が出てくるだろうなと思いますけどね。
ただまぁ、僕にねぇ裏取引でも持ちかけてくれれば解決するという話なんだけれど。(笑) 僕が要求するとしたら向こうが見えないくらい積んでくれれば。そうなると何億という話になるわけで。道警としては9億払っているわけですから、それぐらいはその気になったら払えるじゃないかと。彼らは幹部やOBからかき集めて払ったわけですから。1億くらいまけてやって8億ぐらいなら受けてやると思っているんだけど、絶対に云ってこないね。


寺澤 道新は勝つ気あるんですかねぇ?


宮崎 何人か北海道新聞の顧問弁護士というのがいて、能力的に云えば、「能力」という言葉が辞書にない人ということになかろうか、という人だし、道新記者が個人的につけた弁護士もいるわけですよ。それなんかは、所謂市民運動でオンブズマン運動の経験のある人なんですけれども、この種の人というのが一番ダメなんだよね。警察との生々しいぶつかり合い(恫喝や無言の圧力)になってくると。一番最初に取り込まれちゃうんですよ。そこのところを骨太にやっていくしかないんですが。


寺澤 講談社の人はどうなんですか?


宮崎 居たか居ないか覚えていない記憶にございません、と言うような人。的外れでしょう。あそこのトップは的場という人なんですよ。13連敗。連敗記録というものなんでしょう。(笑) 


寺澤 この事件、警察には逆らっちゃいけません、と云う前例を作ちゃったような気がしますねぇ。


宮崎 警察に逆らうなんて考えちゃいけませんよ。
記者クラブに居る記者が一番取材しているのは、現場の警察官じゃなくて記者クラブの広報官でしょう。自分の足で記事を書いていないのだから。笑い話があったよね、県警本部長の住所はどこですか、って寺澤に記者クラブの記者から電話があったんだから。(笑)
そのように日頃取材をしていないんですよ。警察の広報官に会って話を聞くことが取材だと思っているんです。当然ながら、警察の不祥事を暴くなんてメディアの人間とは許すことができない。こんなに記者クラブが楽に取材させてくれて、経費をかけないで、情報提供してくれる場を与えている警察。天に唾するような行為だと思っているわけです。これが実際のメディアの意見だと思うわけですよ。





posted by 死ぬのはやつらだ at 22:22| Comment(5) | TrackBack(0) | 警察・検察 日本最大の犯罪集団 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そか、一杯人いると思ったけど
被告の弁護士達は頼りなかったんだな・・

後存知かもしれませんが
道新裁判の進行状況http://www.geocities.jp/shimin_me/hokkaidou.htm
Posted by 黒曜石 at 2009年02月04日 12:54
俺は大谷昭宏はあまり好きじゃなかった。
サツ回りの記者ってのは、国会記者もおなじで記者クラブでデコスケや政治屋どもとタバコをくゆらせて賭けマージャンに興じているようなお仲間じゃねえか、という嫌悪感が抜けない。
大阪読売社会部、ナベツネに反抗した黒田班の生え抜きって肩書き。
重罪判決におけるコメントがサツや検察寄りの何を差し置いても先ず死刑やむなしから入る語り口が嫌だった。
冤罪って可能性もあるってことは考えないのか?
大谷をテレビで見るといつもそう思っていた。
まあ最近では冤罪の問題にも取り組んでいるが、こいつ本当に警察とケンカする気あるんかなあ?
Posted by 無産者 at 2009年02月04日 18:56
道新裁判の進行状況リンクありがとう。
さっそくお気に入りに入れておきました。

宮崎さんの弁護人はあの安田弁護士。道新の弁護人と比べると大違いです。
Posted by やつらだ@黒曜石 殿 at 2009年02月05日 18:15
俺も手放しでは大谷を好きにはなれないが、警察追求に関してはホンモノでしょう。
死刑も容認しているが、麻原への死刑判決は支持してないよ。
Posted by やつらだ@無産者 殿 at 2009年02月05日 18:17
>道警の裏金問題を追及していた道新の高田昌幸記者って警察の告発シンポジウムなんかに私や宮崎さんと一緒に出て「警察はおかしい」などと発言していたのがどこにも出てこなくなっちゃって、「あの人、どうしたんですか」などと僕もよく訊かれるわけなんですが


どこにも出てこない、って言ったって、ロンドンにちゃんといますよ。元気でやってます(笑)。こっちで警察問題について勉強会などで3,4回話もしてますし。中身は何も変わっておりませんよ。
Posted by 高田本人 at 2009年02月08日 04:53
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